「落花生」は、英語では「ピーナッツ」と言いますが、これは「豆(ナッツ)のような木の実(ピー)」であり、ナッツの仲間ではなく、あくまでも「木の実」です。日本には中国から伝わったため「南京豆」とも呼ばれます(ただし品種が違うとのこと)。そして現在、日本で流通しているものの9割は輸入品で、そのほとんどが中国産です。1割がかろうじて国産品ですが、その77%が千葉県で生産されています。千葉県は明治に入ってすぐに落花生の生産を始め、既に130年以上の歴史があります。その中心地が、県のほぼ真ん中にある八街(やちまた)です。
その八街の落花生専門店「こば屋本店」は、もちろんピーナッツやバターピーナッツなども販売していますが、ここでは八街の契約農家で栽培された落花生をのせ、1枚1枚手作りした《あられ》「轟太鼓」をご紹介しましょう。あられは新潟産のものを使用しています。唐辛子をまぶした甘辛味が一番人気で、他にゴマや揚げメン、緑茶やチョコレートで味付けしたものもあります。1個口にしたら、もう1つ、さらにもう1つ! と食べたくなりますよ。
「落花生」は「花が地面に落ちて実が生まれる」ことからついた名前です。花が咲いてしぼんだあと、花の元から紐のようなもの(専門用語で「子房柄」)が伸びていき、土の中に入って先端にさやをつき、その中に実ができます。 落花生の効用は広く知られ、油が中華料理などで良く使われますが、この油の脂質は悪玉コレステロールを減らす働きのあるものです。また、肝臓の働きを助けるナイアシンが多く、バーなどでお酒のツマミに出されるのはこのためです。他にタンパク質、ビタミンE、食物繊維などが豊富な栄養食品です。 |
【2008年】