西新橋の名古屋名物
名古屋にはよく出張する機会があって、「ひつまぶし」「みそかつ」「みそ煮込み」「手羽先」さらに喫茶店の「小倉(あん)トースト」などの“名物”を時たまご馳走になるが、「あんかけスパゲッティ」なるものは勧められたことがなかった。しかし“名古屋名物”なのだという。念のため言っておくが、こちらの「あん」は小倉あんではなく、中華料理の「あんかけ」のようなもので、いろいろな具材と麺を、トマトベースの粘性のあるソースにからめて食べる。
この「あんかけスパゲッティ」、東京ではあまり聞かないが、何とわが西新橋1丁目には専門店が2店ある。しかも同じ通り(烏森通り)で150メートルも離れていないというのが奇跡である。1店は「パスタ・デ・ココ」、ご存じ名古屋に本拠のあるカレーの「CoCo壱番屋」のグループ店。カレー店は全国に1200ほどあるのにパスタのほうはわずか20数店で、東京ではここだけという貴重な存在(写真左)。そしてもう1店はやはり名古屋に本店がある「あんかけ堂」の、こちらも東京で唯一の店舗という(写真右)。
2011年6月、初体験の私が利用したのは「ココ」のほう。カレー店同様にバリエーション豊富、ソースやトッピングが各種選べるので、少々面倒くさい。とりあえず日替わりランチが一品あったので、それに決定。通常はトッピングに使われるコロッケ、魚フライ、オムレツ、春巻き、ポテトサラダに、標準より少なめのスパゲッティ、さらにライスが付いて680円である(写真中)。こんなお子様チックなメニューがいまだに好きな自分が悲しい。ソースは見栄を張ってチョイ辛のものを選んだが、なぜかトマト風味というよりカレーのような感じであった。
「パスタ・デ・ココ」のほうがカジュアルなイメージで入りやすいが、より“B級グルメ感”を味わいたいなら「あんかけ堂」のほうがベターかもしれない。
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