品川駅前のマーライオン
久しぶりに高輪から品川駅まで歩いた。品川駅は品川区にあるように思えるが、住居表示は港区港南だ。目黒駅が品川区上大崎にあるのと同様、何とも言えないモヤモヤ感がある。同じ港区ながら品川駅周辺は心理的にも遠いというのが個人的感覚である。
その品川駅の高輪口、かつてのホテルパシフィック東京(2010年9月閉館)、現在は複合商業施設「シナガワグース」となっている一画に、異国の御殿のような建物が建っている。立派な門には狛犬…かと思ったが、シンガポールのシンボル、マーライオンであった(写真中)。ここは同国の有名レストラン3店が共同で出店している「シンガポール・シーフード・リパブリック」という店。2008年4月オープンというから、だいぶ前から営業しているわけだが、2011年も年の瀬になって初めてその存在に気付いた次第である。
2時過ぎに立ち寄ったが、3時までランチタイム営業ということであった。今も東南アジアに残る植民地時代のヨーロッパ風建築のイメージが漂い、店内は広く天井も高い。この省エネ時代に、冷暖房が大変だろうと余計な心配をしてしまう。
一番の売り物は「マッドクラブ」という高級なカニを使った現地の名物料理。ランチメニューにも入っているが、今回は諸般の事情により庶民的な屋台風のメニューを探す。1000円前後の品が結構あり、その中からインドネシア料理の「ナシゴレン」950円を注文。ナシはご飯、ゴレンは揚げる(炒める)、すなわちチャーハンである。ちなみに麺はミーで、「ミーゴレン」とえばインドネシア風の焼きそばということになる。
出てきた「ナシゴレン」は結構なボリューム、細長いインディカ米を使用し、香辛料と魚介の風味がしっかりしみ込んでいる。目玉焼き、焼き鳥(サティ)、えびせんべい、さらに胡蝶蘭に似た食用花が、ポン、ポンと盛りつけられている姿が何となく面白い(写真右)。特に好みというわけではないが、時にはこうしたエスニックなランチも楽しいものである。
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