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昔懐かしい洋食あります

虎ノ門1丁目1番地の外堀通り沿い、はやりの「カフェ」に挟まれ、ちょっと気になる看板が出ている。その昔、憧れを抱いてひもといた図案集で見かけたようなデザインだ。「ハイボール」復活の影響で再びよく目にするようになった「アンクルトリス」と同じくらいの“年代物”ではなかろうか。
店の名はレストラン「ケルン」。創業したのは半世紀前の1960年10月。イイノホールで知られた飯野ビル(2011年夏の竣工を目指して建て直し中)に、ビル開業と同時に開店した。ここはその2年後、東陶(TOTO)ビルの竣工にあわせて出店した2店目の店である。東京タワーの竣工が1958年、東京オリンピックが1964年、霞が関ビル竣工が1968年であるから、ちょうど高度成長期が始まった頃で、このあたりもきっと活気がみなぎっていたことだろう。
さてこの「ケルン」、てっきりドイツ料理の店かと思っていたのだが、意外にも「昔ながらの洋食屋さん」との謳い文句あり。「ケルン」はドイツの都市の名前ではなく、登山道に道しるべなどの目的で築かれた石積みのことで、創業者が山好きであったゆえの命名らしい。狭い入口を地下1階に下りていくのが、ちょっと隠れ家っぽい印象だ。店内はレトロ感いっぱいの落ち着いたインテリア。わざと昔風に作ったのではなく、当時はハイカラだったであろうものがそのまま年輪を刻んできた味わいがある。メニューには、創業以来50年間変わらない味というカニクリームコロッケ840円、目玉焼きの乗ったハンバーグ840円、ウインナたっぷりのナポリタン945円などが今も名を連ねる。この日はカニクリームコロッケ(写真下)をいただいたが、サクっと薄いコロモとクリーミーな中身のバランスが心地よい。当面、ビルの取り壊しなどの話はないようで、まだまだ懐かしい洋食が楽しめそうである。

CONTENTS

佃煮屋さんの世界の味

2つめの共同アンテナショップ

ニュー新橋ビル入門

サラリーマン街の異空間

初夏の和菓子に舌鼓

「新虎通り」の土産話

新虎通りの異色カフェ

縁起でもない人気者

歴史と「上質」の空間

Wケーキセットでひと休み

ビジネス街のワイン蔵

栗饅頭といえば…

花と緑のパスタの店

限定品が揃う「路地」

面白い恋人騒動

新しい京橋に注目

噴水ショーを眺めながら

不思議なアート空間で昼ごはん

高架下のワンダーランド

いつでも楽しめるご当地グルメ

万世橋駅、新たな旅立ち

ランチもビー・アンビシャス?

緑の中のレストラン

永田町の落ち着いたランチタイム

歴史ある洋館でゆったりランチ

昔懐かしい洋食あります

バレンタインですね

やさしいコーヒーの味

ナイスな自家製アイス

桃の節句に桜餅

病院でランチ

事務所街の気になる洋菓子店

庭歩きはランチの後で

レトロな麻布十番で讃岐うどん

浜松町駅近くで、ほっと一息

品川駅前のマーライオン