ビュッフェか
バイキングか
会社の近所、日比谷シティ内の店で、昼に「ヘルシーランチビュッフェ」が供されている。野菜料理はサラダ、温野菜、煮物、和え物、炒め物、お浸し、漬け物など種類が多く、豆腐や納豆などの豆料理や、ひじきなどの海藻料理も充実している。肉料理と魚料理は1種類ずつしかない。これが多かったら、若い人々が押しかけていただろう。しかし「特定健診」も控える年代の者には、これでいいのだ。(こだわりやま日比谷シティー店 富国生命ビルB2 03-5251-7607)
個人的にうれしいのは「ビュッフェ」という表記である。この型式を「バイキング料理」と呼ぶ店が多い。viking は北欧の海賊のことである。「海賊料理」って何、と問いつめたくなる。
実はこの「バイキング」、1958年に帝国ホテルの著名な11代料理長・村上信夫氏がデンマークで見た北欧式食べ放題「スモーガスボード」を再現したものだ。しかし「スモーガスボード」は発音しにくい、どうしよう…というときに、すぐ横にある日比谷映画街でカーク・ダグラス主演の映画『バイキング』を上映していた。北欧といえばバイキングだ、これでいこう、といういきさつで名付けられたものだ。今年でちょうど50年となり、帝国ホテルではフェアを行なっている。
この、帝国ホテルのインペリアル・バイキング以外で「バイキング」は使わないでほしいというのが個人的意見である。buffet なら正しい言葉だ。フランス語だが英語の一部になっている。最近は「ブッフェ」と表記する店も多い。バイキングと呼ばずにビュッフェ(ブッフェ)と呼びましょう。
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