競艇と饅頭の不思議な関係
虎ノ門1丁目の桜田通りを歩いていると、店頭に土産物の饅頭と「競艇ライブ放映中」の大型モニター。そして入口に「全国競艇物産館」、メイン看板には「ORALE」とある。なぜ競艇に饅頭なのか。不思議な組み合わせに引かれて入ってみた。主力の商材は競艇グッズかと思ったがさにあらず、各地の菓子・食品などが10坪ほどの狭い売場にずらりと並ぶ。全国に競艇場が24カ所あるそうだが、その御当地の土産物を売っているのだ。誠にユニークな発想の物産店である。
実はここ、日本財団が出資し自治体が運営する新タイプの場外舟券売場「ORALE」(オラレ)の開設を推進するため、(財)競艇情報化センター(現在は競艇振興センター、通称:競艇振興会)が2006年9月に開いたショールームである。「オラレ」とはスペイン語で「さあ、行こう!」という意味だそうだ。開設当初は1・2階ともショールームだったが、各地にオラレがオープンしたこともあって(2009年末現在39カ所)ショールーム機能を縮小、2009年8月に大きなレースのPRのために実施した期間限定「全国物産展」が常設の「物産館」に変身してしまったようなのだ。土産物専門の卸業者が運営していることもあって、お買得の商品も多い。
そして、らせん階段を上がった2階は、誰でも気軽に立ち寄れるオラレのコミュニティースペースをイメージした空間になっている。大型モニターでレースのライブ中継が見られ、競艇がよく分からない人には係の人が説明もしてくれる。備え付けのパソコンを使って、インターネットで舟券も買える(会員登録が必要)。コーヒーの無料サービスもあり、昼休みなどには近隣の会社員がしばしくつろいで帰るそうだ。オープンは11時から7時、平日のみとなっている。
※「全国競艇物産館」は、2010年3月19日に閉店しました。その後5月に競艇のキャラクターを前面に押し出した「ていちゃんカフェ」にリニューアルされ、コーヒー(170円)や「ていちゃん焼き」(ていちゃんの焼印入りどら焼き:170円)などのスイーツを提供しています(写真右下)。
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