空飛ぶレストラン?
ステーキといえば「スエヒロ」という名を思いつく人も多いだろう。当社近辺にも、少なくとも2店ある。東京メトロ虎ノ門駅、都営地下鉄内幸町駅のそれぞれすぐ近くである。だがこの2つの店、経営が違う。各地にある「スエヒロ」も、親戚や暖簾分け、さらに勝手に名付けたようなところもあって関係はわかりにくい。
そもそもの創業は明治43年(1909)、上島歳末という人が大阪で「弘得社」という洋食屋を始めたことにさかのぼる。その後昭和5年(1930)に「ビフテキのスエヒロ」を開店したのが「スエヒロ」の名の始まりという。今ではあまり聞かないが、ビフテキとはもちろんビーフステーキのことだ。というわけで今年2009年はスエヒロ創業100年目の記念すべき年。創業者と縁の深い会社でつくる「スエヒロ会」は、100周年記念マークなどを作ってアピールしている。上記2店は共にスエヒロ会のメンバーである。
土曜日もランチ営業をしているということで、6月の土曜出勤日、内幸町駅そばのスエヒロに入った。今は店舗はなくなってしまったが銀座4丁目スエヒロ(スエヒロ商事)が経営する店である。日本で唯一の「航空図書館」がある航空会館の8階にあり、それゆえに「空飛ぶレストラン」などというしゃれたキャッチコピーも見られる。およそ60席、窓際の席は開放感もあり、昭和の香りが残るクラシックなインテリアが落ち着く。昨年、開店30周年を迎えたそうである。現在、土曜日には平日よりお得感のある特別ランチ(コーヒー付1000円・サービス料別)を提供している。梅雨入りしたばかりのこの日、お目当てのシャリアピン・ステーキがすでに売り切れでポークソテーを頼んだ。夏らしい酸味のあるフルーツソースがよくマッチしてなかなか美味であった。少し出費をプラスしてもスープがほしい気がしたものだが、その後ランチタイムにも、サラダ、スープ、デザート各200円のサイドメニューがラインアップされて、よりリッチにランチを楽しめるようになっている。
※航空会館スエヒロは2014年1月に閉店しました。
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