湾岸の誘惑
たまたまチャンネルが合うと、つい最後まで見て貴重な時間を費やしてしまう番組の1つに、テレビ朝日のサスペンスドラマ「土曜ワイド劇場」がある。先日もうっかり捕まって見始めたら、刑事役の東山紀之とOL役の貫地谷しほりがカフェで会話を交わす場面があった。背景の大きな窓の向こうにはレインボーブリッジのループ橋。海抜50mのレインボーブリッジに車両をゆるやかに乗せるため設けられた円形の橋だ。あ、ここ「湾岸食堂」じゃないの。覚えている人も多いだろう。2011年現在は実在するが当時はまだなかった警視庁湾岸署の青島刑事。「レインボーブリッジ封鎖できません!」と叫んだあの映画でもロケに使われたという噂の店だ。何だか行きたくなってきたなあ、ということで、さっそく現場検証に乗り込む。
場所は港区海岸3丁目。本当にループ橋のすぐそば。交通手段は「ゆりかもめ」の芝浦ふ頭駅が一番近いが少し歩く。近くには港湾関係者の施設が多く、「湾岸食堂」もまたそうした方の福利厚生のために設けられた食堂らしい。2階建の建物は1階が駐車場で2階が店。急ごしらえの展示会のパビリオンみたいで、チープにも見えるし恰好よくも見えるのが面白い。店内は天井が高く、窓が大きくて開放的。窓際のカウンター席をとる。残念ながら日差しが強くブラインドが下りていたが、ループ橋が透けて見える。さすが「食堂」らしくメニューは和洋いろいろ。おすすめの「海鮮丼」1200円をいただく(写真下左)。もう少し器が小さいほうが豪華に見えるのに、と思う。他の客が食べていた洋食のランチ800円や、パスタランチ700円のほうがおいしそうに見えたりして…。2階の入口から眺めたループ橋のパノラマは、大変グッドでした(写真下右)。
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