銀座のミツバチの贈り物
NPO法人「銀座ミツバチプロジェクト」のハチミツを使った商品のひとつ、「銀座ハニーソープ」は、企画開発から関わっている銀座ハンズのオリジナル製品として、同店でのみ売られている。一種の「地産地消」だ。
銀座3丁目・紙パルプ会館屋上で飼われているミツバチ「銀パチくん」は、銀座の街路樹をはじめ、皇居や日比谷公園、あるいは浜離宮あたりまでを飛び回り、そこに咲く花からミツを集める。中央区では農薬を撒かないため、集めてきたミツは良質で安全。そのミツを3%程度含み、化学合成物はいっさい無添加、伝統的な「枠練り製法」で45日かけて丹念に限定生産された「銀座ハニーソープ」は、1500円と高めの値段にもかかわらず、たいへん良く売れているとのこと。
ハチミツには保湿・殺菌効果があり、古代から美容の目的で使われてきたが、この「銀座ハニーシリーズ」は、他にハンドクリームやリップクリームもあり、どれも人気を博しているという。
だが、「銀パチくん」の活躍はこうした商品を私たちに提供するだけにとどまらない。ミツを集めることで受粉が進み、樹木が実をつけるようになる。実がなれば、今度はそれを目当てに鳥が飛来する。浜離宮や日比谷公園などでも、既にそうした影響がはっきり見てとれるとのこと。銀座ミツバチプロジェクトは、自然のつながりを甦らせ、環境を変えているのだ。
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