環状2号線、豊洲へ
2018年10月11日の豊洲市場開場まで1ヵ月を切った9月15日、その豊洲市場へのアクセスや、東京オリンピックの円滑な運営にも大きく貢献すると期待される新しい道路の見学会に足を運んだ。これは、2014年3月に虎ノ門-新橋間(新虎通り)の開通が話題になった環状2号線の臨海部、築地から豊洲に至る約2.8kmの区間が11月に開通するのに先立って開催された1日限りのイベント。この区間には、築地大橋、黎明大橋、豊洲大橋の3つの橋が新たに設けられ、虎ノ門と有明(国際展示場ビッグサイト付近)の間が、ほぼ一直線で結ばれ、都心と臨海部のアクセスが大きく改善される。
当日は、ゆりかもめ市場前駅近くの入口ゲートから豊洲大橋に入ってみた。本来なら眺望が大きく広がるはずだが、あいにくの雨で見通しが悪く残念。視線の先にある晴海ではオリンピック選手村の建設が進み、晴海のシンボル、客船ターミナルが雨に霞んでいた。途中、選手村とオリンピック後の街づくりを紹介する施設もあり、晴海の素晴らしい近未来の姿を表現した建築模型が飾られていたが、相次ぐ地震や津波、豪雨などの大きな被害を見せられた後だけに、万一のときは大丈夫なのかという不安も、正直つきまとう。
ルート中央部の黎明大橋を過ぎると、道は自動車専用の高架部分(陸橋)と、清澄通りと交差する地上部分に分かれた構造になり、築地大橋へと向かう。雨も上がり、美しいアーチ構造が目に飛び込んでくる。ここが一番のビューポイントではないかと思いつつ見学ルートの終着点(始点)に。その先には築地市場の建物。建設中の道は大きく左にカーブしている。本来は築地市場の敷地を突きぬけるはずだが、今回は暫定的に、築地市場を迂回するルートで開通する。正式なルートで全線開通するのは、2022年度ということである。
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