道路沿いのテラス席
わが西新橋・虎ノ門周辺では、企業の事務所が閉鎖した後にコンビニやカフェが開店することが案外多い。先日も会社の近くにコンビニができたが、その特徴の1つは、店頭の余剰スペース(?)にテラス席が設けられたことである(写真上左)。
こういった屋外のテラス席、近ごろ周りに増えてはいないだろうか。公園や遊歩道に隣接していたり、車の進入が制限されているような場所は何の不思議もないが、桜田通り(国道1号)や外堀通りといった車の通行の多い主要道路沿いにカフェなどのテラス席が目につくのだ。
排気ガスの悪臭が漂い、目が痛くなるような環境で、誰も好んでコーヒーを飲んだり食事したりはしない。そんなところにテラス席なんて設ける店もないはずだ。だからこれは、空気の汚れが改善されてきたことの反映ではないか、と思うのだ。
ちなみに東京都環境局の2011年7月の発表によれば、都内の大気汚染の状況は着実に改善されている。たとえば指標の1つである浮遊粒子状物質の濃度を道路沿いに設けている35の測定拠点のデータでみると、10年前に0.05mg/m3程度だったものが、平成22年度は0.025mg/m3へと半減している。光化学スモッグを形成する光化学オキシダントを除き、二酸化窒素、二酸化硫黄などの化学物質の濃度もほとんどの地点で都の基準をクリアしているそうである。ディーゼル車規制の効果が大きいとしているが、自動車全体の環境性能が向上した点も見逃せないだろう。街の空気がきれいになると、道路沿いのテラス席が賑わう…さてこの新説、ガッテンしていただけるでしょうか。
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