東京モノレール再発見
2010年、羽田空港新国際線旅客ターミナルの完成に伴い、東京モノレールにも羽田空港国際線ビル駅ができ、フライト目的意外の見物や買物での利用が増えているとか。その東京モノレールの開業は昭和39年(1964)、東京オリンピックの開催に合わせてのことだった。当初は浜松町駅と羽田駅しかなかったが、昭和44年までに大井競馬場前、羽田整備場、新平和島の各駅が開業、昭和47年に新平和島駅は流通センター駅と改称した。わが記憶に最初に東京モノレールが登場してくるのは、ちょうどそのころである。
平成の時代になってからは、臨海部の急速な開発とともに新時代に入り、1992年に天王洲アイル駅が開業、1993年には羽田空港旅客ターミナルが海側に移転したため路線が延び、新整備場駅、羽田空港駅が新設された。この時、羽田駅は若干位置が動いて、延伸してきた京急空港線と連絡できるようになった。それまで京急線には「羽田空港」という終着駅があったがまさに名ばかりで、無知な若者だった私は何もない荒涼とした地に降り立ち、細い川を隔てた向う側の空港を眺めて茫然としたものである。その後1998年に京急線は羽田空港旅客ターミナルまで延び、羽田駅は天空橋駅と改称された。そう、かつての羽田空港旅客ターミナルは、今の天空橋駅あたりにあったのだ。
このような結構長い歴史を持つ東京モノレール、飛行機での出張や流通センターのイベントなどでしばしば利用しているのに、姿かたちの印象が薄い。それだけに、JR田町駅から芝浦アイランド方面に向かっていた2011年5月某日、高層マンション群をすり抜けるように走る雄姿を見た時はちょっと感動だった(写真上)。「にわか撮り鉄」に変身してレールをたどり、子供たちが遊ぶ公園の上を通過する姿や、新幹線とのツーショットなどをカメラに収めてすっかり自己満足。しばらく、パソコン画面の背景はこれで行くことにしようかな。
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