江戸の舟めぐり復活?
2011年夏、日本橋から浅草にかけての隅田川エリアで「隅田川風物図巻~舟めぐり・まち歩き・夕涼み~」と題した観光イベントが企画された。江戸の代表的な観光地であったこのエリアの魅力を再発見しようという意図のようである。多彩な催しの中でも特に楽しそうだったのが「舟めぐり 川辺の涼」というクルーズ企画。架橋100年に合わせて新設された日本橋船着場から日本橋川を下り、隅田川に出て浅草、両国まで500円。さらに両国から500円で日本橋まで戻ってこられる。船は東京都公園協会が運営する「東京水辺ライン」の水上バス。隅田川とお台場方面を結ぶ既存の水上バスは定員が140人~200人だが、日本橋川に架かる橋は橋げたが低く、また高速道路を支える柱も邪魔になって通れない。そこで今回、定員60人の屋根の低い小型艇が導入され、「カワセミ」と命名された。青く塗られた船体、くちばしのような船首。それらしく見えないこともない。便数は12時から2時間ごとの1日4便、土日はすぐ満席になるので注意。また水位が上がったりすると船が通れず、欠航になることも頭に入れておきたい。
船は日本橋船着場を離れると、高速道路に覆われた日本橋川をゆっくりと進む(写真上)。空が開けて豊海橋を過ぎると隅田川だ(写真3番目)。スピードが急に上がる。日差しは暑いが気持ちが良い。右手に見える東京スカイツリーがだんだん大きくなっていく(写真下)。吾妻橋船着場まで小一時間だ。ここで下船し、浅草見物にでも参りましょうか。
今回は8月28日までのイベント便だが、秋には定期便としての運航が予定されている。既存の浜離宮~浅草のクルーズも良いが、この日本橋~浅草もなかなかGOOD。メトロ銀座線で行くのとはひと味違う楽しい旅である。
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