意外に快適 無料バス
大手町の企業を訪ねた折、誰でも無料で乗れる「丸の内シャトル」を利用してみた。このバス、駅名でいうと東京-大手町-二重橋-日比谷-有楽町-東京というルートを2台が15分間隔でゆっくり巡回している。軽油を使って発電する電気とバッテリーの電気を併用する環境にやさしい電気バスで、なかなか静かで快適。ちょうど秋も深まって、日比谷通りを走行中、大きな窓から眺めたお堀の銀杏並木の紅葉が大変きれいであった。
開業したのは2003年8月。環境に配慮しつつ、人の流れを活発にしてエリアの活性化を図るねらいがあったと聞く。バスの運行は、観光バスやタクシー事業を展開する日の丸リムジングループの日の丸自動車興業(株)が行い、費用は運行コース周辺にある協賛企業が負担している。その関係もあって、協賛企業のビル入口などに停留所が設けられている(写真右)。
日の丸自動車興業が都内で運行している同様の無料バスには、ほかに2つある。1つは東京駅をはさんで反対側の日本橋地区を回る「メトロリンク日本橋」(2004年3月開業)、もう1つはお台場を走る「東京ベイシャトル」(2000年4月開業)である。この2つは、子供連れの観光客や大きな荷物を抱えた買物客などには有難い存在であろう。対して、「丸の内」はどうか。通勤に使う? 取引先の訪問に使う? 有楽町のビックカメラで買物をして新丸ビルで食事を楽しむために使う? 丸の内ライフに疎い私には今一つピンとこないが、目の前がバス停の企業やホテルにとっては、案外便利なのかもしれない。
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