ゴミの行方
当社の入居するビルの管理会社の案内で、ゴミのリサイクル・センターを訪問した。当ビル全体から出るゴミのうち最も多いのが「ミックスペーパー(紙くずでない紙ごみ)」とコピー用紙類で、全体の48%(重量)、新聞紙・雑誌・段ボールが16%、PETボトル・空缶・空瓶が7%、以上合計71%がリサイクル可能ということでリサイクル・センターに運ばれ、分別・圧縮・梱包されて、処分・再生業者へ運ばれていく。
紙類は一辺約1メートルの立方体に圧縮され、製紙業者へと出荷される。たいへんなのはPETボトル・空瓶・空缶で、これらはオフィスから「燃えないゴミ」ということでまとめて出されるため、センターで分別しなければならない。この作業、現在のところ機械化できる部分は、ゴミ袋を破くことと、スチール缶を磁石を使って集めることだけで、あとはすべて人の手で行なわれる。センターの人の話では、PETボトルが毎年10%以上増え続けていて、そのために特別ラインを増設したとのこと。
PETボトルを圧縮・梱包したものを見ると、キャップがついているものが多い。「9割はついたまま」という。キャップを閉めたままでは圧縮できないので、外から穴をあけるのだそうだ。「本当は出すときに、洗って、包装フィルムを剥がしてほしい。せめてキャップははずしてほしい」という。
オフィスから出る燃えないゴミには、上記以外のものも含まれている。これらは破砕して最終処分場に運ばれる。機械に磁気テープ(たぶんビデオ)が絡まってしまっているが、こういった「巻モノ」が厄介らしい。
現場の作業を見ていると、リサイクルの要は「分別」であることがよく分かる。家庭でもオフィスでも外のゴミ箱でも、私たちが何気なく出しているゴミは、どこかで誰かが分別しているのだ。
なお、ゴミ対策として、Reduce, Reuse, Recycle の「3R」ということがよく言われるが、Reduce について管理会社に聞くと、2005年を100として、2006年が98、2007年が95と確実に減量、さらに今年は9月までを昨年の同時期と比べると11%減っているということである。ゴミは減らすのがいちばんである。
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