蘇った旧公園事務所
昔はよく昼休みに日比谷公園を散歩したものだが、最近は忙しさにかまけ、体力の衰えも加わって、すっかりご無沙汰していた。
たまたま園内で開催されたイベントの見学に立ち寄った折、あれっ?と思った。長い間、閉鎖されていた旧公園事務所がすっかりきれいに整備されているではないか。しかも、その裏側には瀟洒なチャペルが設けられ、ガーデンウエディングができるようになっている。聞けば2006年10月オープンとか。知らなかった。なかなかやるもんだ、と、しばし感銘。
日比谷公園は明治36年(1903)、日本で最初に都市計画によって誕生した洋風都市公園である。旧日比谷公園事務所はそれから7年後の明治43年(1910)、ドイツ式の庭園に面して建築された。庭園にマッチしたドイツのバンガロー風の建物で、現在も建築当時の姿をよくとどめており、日本の洋風建築史上、貴重な建築物の1つといわれている。確かにその姿は美しく、心に訴えるものがある。
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