桜田門の桜
桜が満開になった。会社の近くで桜を見ようといえば、一番手っ取り早いのは日比谷公園。桜の木も多い。外務省前の桜並木もなかなかきれいだ。でも、もっとどこかないかなあ、と思って探し歩いていたら桜田門まで来てしまった。
桜田門といえば、すぐに「警視庁」を思い浮かべる方もいれば、安政7年(1860)、大老・井伊直弼が攘夷派の水戸藩士らによって暗殺された「桜田門外の変」を連想する人も多いと思う。江戸城の立派な城門が現存しており、国の重要文化財になっている。
この門は高麗門と渡櫓門(わたりやぐらもん)の2つの門で構成され、その間に桝形という四角い広場があるのが特徴だ。桝形は出撃する兵の待機場所として使われたり、攻めてきた敵をそこに封じ込めて四方から攻撃する目的で設けられたスペースだそうだ。なるほど。
その渡櫓門の端、皇居の堀に面して1本だけ、樹齢の古そうな桜の木が咲いていた。わずか1本だけだが、歴史を感じさせる城門と堀の石垣に調和して、いかにも日本的な春を美しく演出していた。この桜田門、皇居二重橋の撮影スポットにも近いので、記念撮影の前後にぜひ訪れてみることをおすすめしたい。
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