求む!500円ランチ(2)
新生フィナンシャル株式会社(旧:GEコンシューマー・ファイナンス株式会社)が2009年4月に実施した調査によると、悲しくもサラリーマンの1カ月の平均小遣い額は前年より700円減って45,600円だった。面白いことに、このサラリーマンの小遣い額は日経平均株価に連動して増減し、景気の動向を敏感に反映しているそうである。
小遣いの使い道の中でもウエートの高い昼食代は、前年より20円増えて1回当たり平均590円。一方で約1割の人が弁当を持参する回数が増えたと答えており、それによって浮かせたお金で他の日の昼食を少しだけリッチにしているのでは、という分析である。こうしたバランス感覚は飲み代にも表れ、回数を減らして、その代わりに1回の出費を上げる「量より質」の傾向が見られるという。「いつもは倹約、ときどき贅沢」…これって、最近の消費のキーワードかも。
ともあれ、昼食代は3年連続で500円台という低水準である。やっぱり普段の昼食は500円以下のワンコインだよな、と思う。2008年にも同じテーマで記事を書いたが、取り上げた例の中には、その後間もなくランチ営業をやめてしまったり、店そのものがなくなってしまったところもある。持ち帰り弁当の専門店に加え、割高感のあったコンビニ弁当も300円を切る商品が登場するなどして、ランチ商戦も大変な時代だ。それなりの経営体力やノウハウがないと、満足感のある500円ランチを継続して提供するのは難しいことだろう。麺類や丼物はそこそこあるけど、定食系が少ないなあ…などと勝手なことを考えながら、2010年3月現在も、お得な500円ランチを求めて漂流を続けている。
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