紅白の鳥居
JR田町駅西口から品川方向へ7〜8分、交通量の多い第一京浜(国道15号)から少し入った所に、ひっそりと御田八幡神社が佇む(写真上左)。創建は709年、最初は三田1丁目にあったが、江戸時代、ここ三田3丁目の地に遷座したという。かつては芝浦の海がよく見通せた海岸沿いの神社だったらしい。
境内を歩いていると、本殿の左側奥に面白いスポットを発見。何と紅白の鳥居が並んでいて、まるで2つの祠が合体したように、破風を2つ持つ社殿が建っているではないか(写真上右)。説明がないのでどんな神様が祀られているかわからず、そもそも2つの鳥居をどう通り抜けて参拝したらよいかも謎だ。俗に考えれば、2つの神様の融合、縁結び、夫婦和合、紅白の鳥居→めでたい! という連想が成され、うまくPRすれば人気のパワースポットとして注目される可能性もあると思われるのだが、そんな色気は全く無さそうである。
その紅白の鳥居の左手、結界を示すしめ縄が飾られた抜け道を出ると、これより俗界である。神社の背後は高い崖になっていて、木製の階段が延びている(写真右下)。2007年に整備されたもので低地の三田3丁目と高台の4丁目の行き来が相当便利になったそうである。高低差のある階段ウォークが、なかなか楽しい。上りきった場所は、港区立亀塚公園である。副葬品などが発掘されないため断定はされていないが、古墳の可能性が高い亀塚という塚があり(写真左下)、頂上に立つと、高層ビルなどがなかった時代は、さぞや見通しが良かったであろうと想像される。
2012年も余すところあと数日。年が明けると、この界隈も多くの初詣の人々で賑わうことだろう。
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