旧文部省庁舎を歩く
当社のある西新橋1丁目は、地名の持つイメージに合わないかもしれないが、千代田区霞が関に隣接し、官庁街もすぐそばにある。
というわけで、本日は、虎ノ門交差点近く、霞が関ビルに隣接する文部科学省まで歩いてみた。写真は、地上6階建・スクラッチタイル貼りの旧文部省庁舎を撮影したつもりである。旧庁舎は昭和7年(1932)に竣工し、関東大震災復興のシンボル的存在ともいえる歴史的価値のある建物だ。それが2007年10月、官民合同プロジェクトにより、2つの高層ビル(東館:地上33階・西館:地上38階)を持つ「霞が関コモンゲート」が背後に竣工したおかげで、まるで“台座”のように見えてしまうのが誠に残念である。とはいえ、壊されずに残ったというだけでも幸いというべきかもしれない。2007年10月、この旧庁舎は国の登録有形文化財となり、法的に一定の保護を受けることとなった。
さて、文部科学省は2008年1月、大半の組織が霞が関コモンゲートの東館に移ってしまった。この旧庁舎には、文化庁など一部が残るのみとなり、新たに2008年3月26日、余剰スペースを活用して「文部科学省 情報ひろば」が開設された。だれでも自由に無料で入れるというので覗いてみた。
創建当時の状態に復原された文部大臣室をはじめ、教育、スポーツ、科学技術・学術、文化の展示室が開設されていて、きれいにまとまってはいる。しかし、案の定、人影はまばらで寂しい。平日しか開館していないし、入口は入りにくいし、見てもらおうという意識にいま一つ欠けるかも…。
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