有楽町の秋田に「け」
暦の関係で例年より3連休が多いように思われる2013年秋の行楽シーズンは、大型台風18号で出鼻をくじかれた格好になったが、それ以降は何とか天候も安定し、各地の観光客誘致活動も本格化してきているようである。
その中でも大がかりだったのは「秋田」である。あえて舌を噛みそうなカタカナ語にしなくてもと思うのだが、JR6社と自治体、地元観光産業が共同で展開する大規模宣伝活動「デスティネーションキャンペーン」が毎年何回か行われている。この10月1日から3カ月間にわたって実施されるのが「秋田デスティネーションキャンペーン」というわけで、さまざまな宣伝ツールが東京駅をはじめ、JR各駅をにぎやかに演出している。
そのキャンペーンに弾みをつけようと、9月28・29日の両日、JR有楽町駅前広場と東京国際フォーラム地上広場で「秋田けけけ祭り」が開催され、東京国際フォーラムでは9月27日に行われた前夜祭から大勢の来場者でにぎわった。「け」とは、「来て」や「食って」を意味する秋田の方言とのこと。一文字で済ませてしまうのはすごい! 何でも極端に省略して意味不明の言葉が飛び交う若者コミュニケーションも顔負けである。
イベント内容は、竿燈祭りに温泉(足湯)、地酒、きりたんぽや横手やきそばなどの名物料理はもちろん、なまはげや秋田美人の皆様、「あまちゃん」のGMTならぬご当地美少女アイドル、秋田犬まで動員され実に盛りだくさん。「あきたこまち」の市女笠のイメージキャラクターが、いつの間にか秋田県出身の檀蜜さんに替わっていたなど個人的新発見もあり、地酒や地元料理があっという間に売り切れてしまったのには不満が残ったが、何となく秋田に行ったような気分になって満足。こんな来場者ばかりだと観光客誘致につながらないのでは、と余計な心配をしてしまうのであった。
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