楽しさ広がる東京湾クルーズ
西新橋通信では、2008年の立ち上げ当時から東京の船の観光に関心を持ってきたが、認知度も着実に上がっているようで、2020年東京オリンピックを見据え、羽田空港と都心を結ぶ船の定期便の構想もあるという。すでに国際線ターミナル近くには桟橋もでき、テスト運用もされている。その羽田空港といえば、このところ飛行機の離着陸を船から撮影するツアーが、飛行機好き、カメラ好きの方々に人気と聞き、ちょっと興味を覚えていた。
そんな折、2016年6月19日、品川の天王洲を拠点にクルーズ観光事業を展開している「ジール」という会社が自社所有の船を使ったイベントを開催、その中に「羽田空港飛行機見学クルーズ」という企画があり、1000~1500円という価格にひかれて足を運んだ。チケット販売が始まる9時の15分前には着いたが、すでに150人ほどの行列。小型船を使った、よりマニアックそうなクルーズの3便は早々に売り切れ、2便ある大型船のほうの午後便がやっととれたという状況だった。時間が開くので、まだ席に余裕があった屋根なし小型船の「運河クルーズ」のチケット(500円)も入手。天王洲周辺の川と運河をゆっくり巡り、レインボーブリッジでUターンして戻ってくる40分を先に楽しんだ(写真上)。屋根がないだけに開放感は抜群で、期待以上の心地よさであった。
羽田空港クルーズのほうは、一番都心に近いB滑走路の着陸誘導灯のブリッジをくぐって戻ってくる90分のコース。空港沖の滞留時間はそれほど長くなかったが、この日は風向きの関係かB滑走路の利用が多く、2、3分刻みで着陸が見られた(写真下)。頭の真上を巨大な飛行機が通り過ぎていくのはなかなかの迫力で、十分に楽しめたが、もっと本格的な撮影を楽しみたい方向けには、より沖合のD滑走路やC滑走路を発着する飛行機を間近で見られるクルーズもあるらしい。いつもとは違った風景にアクセスできるクルーズ観光、今後の企画の充実が楽しみである。
CONTENTS