七福神がやってきた
三が日があっという間に過ぎ、7日に松飾りが片付けられ、1月11日の鏡開きにお供え餅を割って食べると、はや正月も終わり…。では鏡開きの前日の10日は何の日? 関東で育った私などは「はて?」と考えてしまうが、関西では「十日えびす」「初こんぴら」といったお祭りが、「商売繁盛」「開運招福」を祈願する多くの人々で賑わうらしい。
会社近くの虎ノ門にこんぴらさん(金刀比羅宮)があり「初こんぴら」をやっていたので訪ねてみた。「初こんぴら」というのは、1年で最初に行われる月次祭(つきなみさい)のことで、年に一度の例大祭に劣らないにぎやかさとのこと。立地柄、平日なら昼休みなどに近所の会社にお勤めの皆さんが多数立ち寄るが、今年2009年1月10日は土曜日で、やや人出がさびしい感じであった。
この祭りで一番のお楽しみは、何といっても「七福神」の行列である。今年も午前と午後、2回お出ましになり、境内を練り歩いて参拝者に福を授けていた。恵比寿様が鯛を釣る寸劇まで披露するなど、サービス精神もたっぷり。七福神めぐりをしなくても、こうして集まってくださるのだから何とも有難く、めでたい話である。ビルの谷間に寒風吹きすさぶ中、参拝に訪れた老若男女も大満足の様子。私もしっかりと福をいただいてきた。
ところで七福神って、それぞれ何という神様だっけ? 改めて調べてみたら、毘沙門天、弁財天、大黒天、福禄寿、寿老人、布袋和尚、恵比寿神であった。このうち六神は中国から渡ってきた神様で、唯一、恵比寿神だけが日本生まれの神様だそうである。毘沙門天などは、今年のNHK大河ドラマ「天地人」で知名度アップであろう。
それにしても七福神は人気がある。考えてみればこれも一種のキャラクターではないか。八百よろずの神というが、何でも神様にしてしまう日本人のこと。東京キャラクターストリートあたりに神様グッズを揃えたショップを出せば、案外受けるかもしれない。
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