大使館を旅して国際体験
2015年3月7日土曜日、JR新橋駅SL広場で「港区ワールドカーニバル」というイベントがあった。観光客誘致を目的に東京都が募集した地域資源発掘型実証プログラム事業の1つで、80を超える各国大使館があるという港区の“地域資源”を活用したものらしい。
この日は11カ国が出展して料理や物産の販売、観光情報の提供が行われ、ステージでは歌や踊りなどの民族芸能が披露されていた(写真上2枚)。また、このイベントは1月21日から3月6日まで開催された「港区の大使館等をめぐるスタンプラリー」と一体になっていて、企画に協力した大使館を訪問し専用の「パスポート」にスタンプをもらうと3カ所につき1回、各国の協賛賞品が当たる抽選ができる。その会場にもなっていたのである(写真下2枚)。
もともと新橋駅周辺の土曜日曜は平日と比べて格段に人が少ないうえに、当日は気温7℃、小雨交じりの寒い日とあって来場者数は寂しかったが、抽選会場には長蛇の列ができていた。スタンプラリーに協力した大使館等は15にとどまったものの、セキュリティの問題などを考えると、よく協力してもらえたともいえる。ただ、訪問できるのは大使館が業務を行っている平日のみ、しかも日時・人数限定、予約が必要などのハードルも多く、3カ所訪ねるのも大変だろう。インタビューに答えて6カ所以上と回答した方が続いたのには感心させられた。
観光客誘致の効果はちょっと弱い印象だが、なかなか普段は入れない大使館を訪ねて見聞を広める良いチャンスであり、各国の文化を理解し、友好につなげるという面では面白い企画といえそうだ。
CONTENTS