環境フェアで
エクササイズ
2011年5月21日、港区の「エコライフ・フェア」がメトロ広尾駅近くの有栖川宮記念公園で開催された。回を重ね第31回だそうだ。企画の中でちょっと変わっていたのは「ノルディック・ウォーキング」の体験会。北欧でノルディックスキーのトレーニングから生まれたフィットネス・エクササイズである。ポールと呼ばれるスティックを使うのが特徴で、脚だけでなく腕を動かすため全身の筋肉が使われ、通常のウォーキングより脂肪燃焼効果が高く、さらに脚への負担も軽減されて高齢者にも適しているとされる。あまり普及している印象はないが、専門インストラクターが養成され、各地でイベントも開かれている。今回は基本的な動作を学習した後、公園内を一回りするという内容。この有栖川宮記念公園は、江戸時代は盛岡南部藩のお屋敷、明治になってからは有栖川宮家のお屋敷だったところで、土地の起伏を活かした深山幽谷の趣のある造園が特徴である(写真下)。アップダウンが多く本気でトレーニングすれば結構汗もかくと思うが、他の来園者が多いこともあって「散策」に限りなく近くなり、このエクササイズの魅力がうまく伝わったかどうかはあやしそうであった。
さて、本題の「エコ」のほうはというと、東日本大震災の影響で「省エネ・節電」をテーマにしていたものの、出展内容が幅広いので今一つアピール度に欠けた。今なら思い切って「節電・省エネライフフェア」にでもしたほうが注目されそうだ。もうあれこれ何でもありの小規模な環境関連イベントは曲がり角に来ているのではないか。お土産にいただいた港区の清掃車のミニカーを見つめながら、ふとそう思うのであった。
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