ヒルズで南の島気分
太平洋島嶼(とうしょ)諸国の首脳が集まって地域の様々な課題を話し合う「第6回 太平洋・島サミット」が、2012年5月25日・26日、沖縄で開催された。1997年から3年ごとに日本で開かれ、日本、オーストラリア、ニュージーランド、アメリカと、メラネシア(黒い島々の意)・ミクロネシア(小さな島々)・ポリネシア(多数の島々)に属する13の国と1つの地域が参加しているそうである。
このサミットを盛り上げ、文化交流を図るイベント「パシフィック・フェスタ2012」が六本木のアークヒルズ・カラヤン広場で5月24日から27日まで開催された。会場には各国の観光や物産を紹介するテントや、カラフルな衣料・雑貨を販売するコーナーが設けられ、特設ステージでは現地のダンサーも登場して伝統的な舞踊や音楽が次々に披露された。26日と27日は日本のダンススクールやサークルの出演が目白押しで、一大発表会の晴れ舞台といった印象であった。
フラダンス(フラという言葉自体が踊りの意味を含むので、正しくは「フラ」だけでよいらしい)というと、大震災で改めて注目された「フラガール」のことが一番に思い浮かぶが、フラガールの演目はフラだけではなく、タヒチアンダンスも多く取り入れられているという。どれが何だかよくわからないことはさておき、各地の踊りを1カ所で、しかも無料で楽しめてラッキーである。以前「島じまん」のイベントで見た小笠原の踊りがそうだったように、沖縄舞踊(写真中右)もまた、手の動き、腰の使い方などに、太平洋の島々の踊りとの共通項があるような気がした。
ハワイアンバンドの音楽を聞いていると、ついビヤガーデン気分になってしまう。あいにくビールはなかったが、フラガールの故郷、いわき市がブースを出して名物のウニの貝焼き(蒸し焼き)と「絆」という銘柄の日本酒を提供しているのを見つけた(写真下)。早速いただいて、昼間からすっかりよい気分になってしまったのであった。
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