五輪招致の灯をともす
2012年7月15、16日の両日、第9回目となる「海の灯まつりinお台場」がお台場海浜公園で開催された。もともとは国民の祝日「海の日」にちなみ、海の安全を祈願するという趣旨で、東京港関係者によって始められた行事らしい。カラフルな紙袋に入れたキャンドルに灯をともし地上絵を描くという内容は、クリスマスの頃に実施される「キャンドルナイト」と一緒だ。
キャンドルというと環境関連行事のイメージが強いが、今回は「2020年オリンピック・パラリンピック招致の灯をともそう!」のスローガンのもと、東京オリンピック招致ムードの高揚につなげるというのが大きな目的だ。砂浜にはオリンピック招致のエンブレムなどが描かれ、16日には2004年アテネオリンピック競泳金メダリストの柴田亜衣さんも参加して点灯式が行われた。もうそれなりの年齢のはずだが、まるで女学生(言葉が古い!)のような柴田さんの初々しい挨拶に、ちょっと胸キュン。思わずオリンピック招致のアンケートに答えて記念品をいただき(写真上右)、キャンドルの点灯作業にも協力してしまった。使われたキャンドルは3万個といわれ、手伝ったのはそのわずか0.1%の30個余りだったが、体をかがめ、チャッカマンで1個1個火をつけていく作業は結構しんどい(写真中左)。炎天下、このキャンドルを並べた関係者やボランティアの皆さんは、さらに大変だったろう。本当にご苦労様である。
お台場の海を隔て、ビルの彼方に沈んでいく夕日と、次第にくっきりと浮かび上るキャンドルの明かりの対比がなかなか美しい。絵柄が複雑すぎて、よく判別できないのが何とも残念だ。2020年東京オリンピック開催の折、ここお台場はトライアスロンと水泳10kmマラソンの会場となることが予定されている。開催都市の決定は、1年余り後の2013年9月7日。カギを握るのは、開催を願う国民・地域住民の支持率の高さだそうである。
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