ドイツフェスティバルは超満員
2011年は日本とドイツの交流が開始されて150周年。ペリーの黒船来航から8年、日米通商修好条約締結から3年を経た1861年1月12日、日本と当時のプロイセン王国との通商修好条約が結ばれたのがその始まりということである。
交流150周年を記念して、各地でさまざまな催しが行われているが、10月23日の日曜には、港区の有栖川宮記念公園と、道路を隔てたドイツ大使館を会場に「ドイツフェスティバル」が開催された。当日は最寄りの地下鉄広尾駅の出口から、はや人だかり。会場へと連なる大勢の人の流れができていた。世界4位の経済大国だが、自分の中では今一つ印象が薄い。先頃、ドイツで行われた女子ワールドカップで日本が優勝した影響でもないだろうが、予想外の人出に、ちょっとびっくりであった。
正午を過ぎると、もう会場は押すな押すなの大混雑。一部通行規制まで敷かれた。そもそも、このようなイベントに足を運ぶ目的を問えば、まずは食べ物と答える方が多いのが実情だろう。実際、飲食物を提供するブースはどこも長蛇の列、売切れも続出した。「ドイツといえば…」という連想で、やはり一番人気はビールとソーセージ。ソーセージは何と最後尾に2時間待ちのボードが掲げられた。だが、この現象は飲食物を提供するブースが少ないせいもある。何しろドイツは先進技術の国。飲食物のアピールにかけるウエートが相対的に低下するのは当然かもしれない。
メインステージでは様々な企画があったが、すっかり混雑疲れして、日本人ヨーデル歌手の北川桜さん(写真右下=最近はCMにも登場)の歌声をわずかに耳にしただけで早々に退散。結局、ドイツの食文化にもありつけず、初めてドイツ大使館を訪れ、そのハイテックな感覚の建物(写真左上・右上)にドイツらしさを感じたことが一番の収穫とは情けなや。そんな中、大使館でお土産にいただいた「日独交流150周年」のピンバッジ(右下円内)が、妙にうれしかったりして。
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