六本木ヒルズで
お花見
六本木ヒルズの毛利庭園では、8本のソメイヨシノと2本のシダレザクラが今年も見事に開花した。この地にあった毛利氏の武家屋敷の庭を再現した庭園や池と調和し、趣を醸し出している。
桜の開花にあわせ、3月最後の週末に恒例の「春まつり」が行なわれた。庭園からテレビ朝日前広場まで名店の屋台が連なり、各種パフォーマンスが繰り広げられ、クレヨンしんちゃんやブルーマンたちが庭園に現われて注目を浴びていた(写真左)。さらに土曜日から日曜日にかけて、六本木全域で「六本木アートナイト」という催しがあり、六本木ヒルズも参加していて、その一環として毛利庭園に、デンマークのインテリアブランドによる紅いロングチェアのインスタレーションが設置され、「花見の宴」という風情を盛り上げた。しかし残念ながらこの期間は、春の予感というより冬の名残りを感じさせるたいへんな寒さで、桜を楽しむ雰囲気ではなかった。桜は4月1日ごろ満開になり、週末の3日・4日は散り始めていたとはいえ見ごろだった。この週末が春まつりだったらよかったのにと思わされた。
さて、毛利庭園は夜桜もライトアップされて美しい。ここの夜桜の良いところは、地面に敷物を広げ飲食する人々がいないところだ。平安時代からの日本の伝統とは承知しつつも、興醒めな風景になることも多い。それが苦手な方にお薦めである。
六本木ヒルズでもうひとつお薦めなのが「さくら坂」で(写真右下)六本木ヒルズの4棟のレジデンスを囲むように通っている道に75本のソメイヨシノが植えてある。六本木ヒルズ住民専用のようなこの道は、昼も夜も、車の交通量も人通りもあまりなく、桜を見ながら通り抜けるのに最適だ。
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