先進の光、伝統の灯
クリスマスの時期は、いろいろな施設でイルミネーションが点灯する。新橋界隈では海をイメージした「カレッタ汐留」のものが人気らしい。だが、最近は青色ダイオードや白色ダイオードの普及のせいか青白い光ばかりが目立つ。ちょっと違った企画はないかと探していたら、24日、25日と「年の瀬日本橋2008~ECO EDO日本橋 グリーンプロジェクト~」というのをやっていた。
「ECO EDO日本橋」は江戸時代のエコなライフスタイルを現代風にアレンジし、日本橋ブランドとして発信していこうという趣旨で2008年7月に発足した。環境省が推進する「チーム・マイナス6%」の賛同団体にもなっており、8月には「打ち水大作戦」などのユニークなイベントを実施して話題になった。
今回も、人が踏むことで(振動で)発電する「発電床」を使い、日本銀行本店前庭のヒマラヤ杉のイルミネーションを点灯させるなどの参加型イベントを実施し、CO2削減・地球温暖化防止を訴えていた。イベントに参加すると、抽選でホテル宿泊券などが当たる企画もあり、私も参加賞(日本橋三越のエコてぬぐい)をいただいてきた。
気に入ったのは、日本橋や日本銀行本店、常磐橋などの歴史的建築物に、大分県竹田市の「竹楽」というイベントで使用した「竹灯籠」や、オリジナル制作の「風船ランタン」を飾り、日本の明かりの幻想的な世界を演出していたことである(常磐橋のものは連携イベントとのこと)。一つ一つ人の手で灯していくろうそくの炎が生み出す温かみのある光は、ハイテクとは一線を画し、どこか懐かしく、心を落ち着かせてくれる。ひと味違った都心のクリスマスに出会い、ちょっとハッピーな気分になった。
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