鉄道ファン、集結!
10月14日は「鉄道の日」。この名称になったのは1994年からで、1872年(明治5)10月14日、新橋-横浜間に日本初の鉄道が開通したことにちなみ、当時の鉄道省が大正時代に制定した「鉄道記念日」がもとになっている。
この「鉄道の日」が近づくと、いろいろな鉄道会社がイベントを行うが、あまり鉄道に縁がないはずの日比谷公園でも毎年「鉄道フェスティバル」が開催される。第16回を数える今年2009年も、10月10日・11日の土曜・日曜に全国から多数の鉄道関連事業者が参加して開催され、朝から鉄道ファンが続々と集結した。これまた鉄道との関係がよくわからない「ポケモン」のキャラクターショーも楽しませてくれるが、このイベントの主たる性格は、鉄道グッズの大販売会と言ってよいと思われる。各鉄道会社のレアなグッズが1か所で手に入るのだから、それはファンにとっては魅力だろう。どのブースも黒山の人だかりで、どうつながっているのか分からない長蛇の列があちこちにでき、マニアックな専門用語や固有名詞をちりばめた会話が熱っぽく飛び交っていた。
さて、ここで忘れてならないのが、鉄道発祥の地・汐留にある旧新橋停車場だ。日比谷公園から10分ほど歩けば行ける。立ち寄ってみると、別に特別な行事はなく、8月4日から11月23日まで「特急“燕”とその時代」という企画展を開催していた。“燕”とは1930年(昭和5)、蒸気機関車が引いて平均時速68.2km、東京-大阪間を8時間20分で結び、初めて“超特急”と讃えられた列車の愛称で、プロ野球「国鉄スワローズ」(現ヤクルトスワローズ)の命名にもつながり、今でも九州新幹線の愛称に使われている、といった歴史を学ぶことができる。係の方によると「鉄道フェスティバル」の日の午後は、会場の買物袋を抱えた来場者がグンと増えるそうだ。良いことであろう。「鉄道の日」には、ぜひ多くの方に参拝(?)に訪れてほしいものである。
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