築地市場で
食欲の秋を堪能
2010年10月10日の日曜、「築地市場まつり」が開催された。「市場まつり」は、11の市場を有する東京都中央卸売市場が食育などを目的として毎年秋に各市場で実施している催しである。中でも築地市場は水産物の取扱が世界最大規模で、全国どころか海外にも通じるブランド力を持ち、豊洲への移転や外国人観光客の増加など話題性もあって注目度は高い。とりわけ今年は「開場75周年」ということで、一段と力が入っていたようである。百数十店舗を擁する市場内の「魚がし横丁」と呼ばれる商店街も、この日はかなりの数が営業し、一部はテントでの販売も実施して盛り上げていた。
10時開場から30分もすると、調理したての魚介類などが安価に食べられるブースや食材の無料配布コーナーには長い列ができ、生簀で泳ぐ生きた魚に触れられる企画や魚のさばき方教室などは大勢の家族連れで賑わっていた(写真中)。歌舞伎の市川家の嫁となった旧姓小林麻央さんが参加したトークショーも話題を集めた(写真上右)。
私も人波をかきわけて北海道の「石狩鍋」や広島の「かき汁」をすすり(写真下左)、商店街にある中栄の「あいがけカレー」をかきこみ、比較的かさばらない玉子焼きなどをささっと買い求め、場内で荷物を運ぶ「電動ターレット」の試乗(乗り心地悪し!)も体験して(写真下右)それなりにエンジョイ。イベント会場は築地市場の総面積の約半分を使っており、競りが行われるエリアなどには入れないが、業者が買付けた荷を一時保管するプラットホームや、普段は業務用車両が忙しく行き交う通路を気兼ねなく歩いて回ることができ、市場の様子をうかがい知るよい機会であった。
次の週末、10月16日土曜日は、隣接する築地場外市場の「秋まつり」が予定されている。「食欲の秋」もたけなわである。
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